LGS壁と木下地壁の正しい使い分け|鉄補強との比較でわかる実務ガイド

内装工事の壁は LGS(軽量鉄骨) または 木下地 で組みますが、
実際の店舗・ホテル・商業施設では

「棚が付く=木下地必須」は半分正解、半分誤解

「LGSでも補強を入れれば棚やTVは十分固定できる」

というのが正しい実務です。

この記事では、現場で判断している
“LGS、木下地、鉄補強の本当の使い分け” をまとめます。


■ 1|結論:使い分けるのは「材料」ではなく「役割」

壁の役割に応じて、LGS・木下地・鉄補強を使い分ける。


つまり

  • 量産壁 → LGS
  • 細かい造作 → 木
  • 荷重物 → 鉄補強 or 木下地(どちらも可)

という “役割ベースの判断” が最も正確です。


■ 2|LGS・木下地・鉄補強の特徴

現場での使われ方を表にまとめると実務が一気に理解できます。

項目LGS木下地鉄補強(角パイプ・Lアングル)
強度(荷重物)
狂いの少なさ△(反りあり)
加工の自由度△(溶接前提)
量産性・工期
不燃対応×
棚板・TV取付補強必須補強前提最強

ポイント:棚・TV・什器が付く壁は「木」でも「鉄」でも作れる。
ただし店舗では“鉄補強”の方が主流。


■ 3|棚・TVなど荷重物を支える壁の正しい考え方

実務では下記の3パターンがあります。


① LGS+鉄補強(角パイプ・Lアングル・Cチャン) → 商業施設の標準

最も安定し、荷重にも強く、経年変化が少ない。

よく使う補強方法

  • 角パイプ(20×40)をLGS内に溶接
  • Lアングルをスパンに合わせて追加
  • 背面に鉄板t=3.2〜4.5を仕込む
  • Cチャンで荷重ラインを作る

実際、
アパレル壁面棚・ホテルのTV壁・飲食店の棚
はほぼこの方式。


② 木下地(胴縁・間柱) → 住宅系・細かい造作に強い

木は加工しやすく、

  • 建具枠まわり
  • カウンター立上り
  • 細かいR加工や造作
  • 木造住宅の既存下地との接続

に向いている。

ただし

  • 反り
  • 痩せ
  • 荷重劣化

があるため、重量棚には不向きな場合もある。


③ 壁に頼らず“什器側で自立” → 店舗では多い

棚柱や什器自体が荷重を持ち、壁は化粧面だけ。

例:

  • 家電量販店
  • ホームセンター
  • アパレル什器
  • スーパーの陳列棚

棚=壁に固定しない のがプロの発想。


■ 4|用途ごとのベストな選択肢

あなたの案件(店舗・ホテル・商業施設)を前提にすると次の通り。


● 店舗内装(荷重物あり)

→ LGS+鉄補強が最適(木より安定)

  • 陳列棚
  • カウンター背面
  • サインボード
  • TV取付

木よりも鉄補強の方が経年変化が少なく、再現性が高い。


● ホテル客室(TV・棚・ミラー)

→ LGS+合板 or LGS+鉄補強

特にTVの壁面は

  • 木より鉄補強
  • もしくは合板t=12〜15mmを広い面で貼る
    が安全。

● 住宅系・木造リフォーム

→ 木下地が馴染む(既存が木だから)

高さ2,400前後の低い壁は木の方が作りやすい。


■ 5|現場で起きる“誤解”と正しい理解


誤解1:棚が付く壁は木下地でないとダメ

→ 誤り。LGS+鉄補強で十分対応でき、商業施設ではこちらが主流。


誤解2:木は丈夫だから荷重に強い

→ 半分誤り。木は反る・痩せる・割れるため、長期的には鉄補強が強い。


誤解3:鉄補強はコストが高い

→ 棚やTVの要求が高い場合、むしろ鉄補強の方がコストが安定する。


■ 6|プロ視点での“最強の判断基準”

あなたの実務感覚にも合うはずです。


壁の役割が「仕上げ」なら → LGS

壁の役割が「造作」なら → 木下地

壁の役割が「構造/荷重」なら → LGS+鉄補強

この3つで迷いません。


■ 7|まとめ

内装壁は

  • 「材料」で分ける
    のではなく
  • 「役割」で使い分ける」

が正しい判断です。

特に商業施設・ホテルでは
LGS+鉄補強が最も安定した“棚に強い壁” と言えます。


■ 注意書き(ブログ用)

本記事の内容は一般的な内装工事を対象とした解説であり、
建物の構造・既存状況・テナント仕様などにより最適解は異なります。
必ず施工者・専門業者へ確認の上、計画を進めてください。

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